今日もママに合掌。

過労死として労災認定されようとも遺族は自分を責め続けるという事。

time 2016/10/09

最終更新日:2016/10/27

過労死として労災認定されようとも遺族は自分を責め続けるという事。

兄が自殺してからテレビのワイドショーやニュースはほとんど見なくなった川北ベッソンですこんにちは。

テレビを見てると、毎日毎日人が亡くなるニュースが報道されますよね。
当たり前の事ですが、人が一人死ぬって事は、その死を悲しむ遺族がいるという事です。

電通社員の女性が自殺した原因が過労であり、その事が労災として認定されましたが、遺族の悲しみはここから始まります。

過労死として労災認定された遺族の気持ち

きっと嬉しいと思います。
私も私の家族も兄が自殺した時に
「何故こんな事になったのか」
「何が悪かったのか」
「原因が知りたい」
と、いろんな情報を集めようと必死になりました。

そんな事をしても兄が戻ってくる訳ではありませんが、とにかく原因が知りたい。
兄がどんな事を考えて死んでいったのか知りたかった。

兄が会社の事を不満に思っていたのも知っていたし、愚痴も聞いていたし、兄の勤めていた会社もいわゆるブラック企業でした。

自殺した原因が過労で、それが労災として認定。
それはひとつの節目になります。

死んでしまった人間からは話を聞けませんが、周囲の人間や会社が認め、自殺の原因がはっきりする。
いなくなった人間のかわりに戦う。
無念を晴らしてあげたい。
おかしいのは自殺した娘じゃなく、あなたたちだと証明したい。

そんな心境だったんじゃないかと思います。

それでも結局は自分を責め続けて生きていく

自殺の原因が過労で、労災認定されて、自殺の原因ははっきりしました。
でも結局は
止められなかった自分を責めるんです。
無理やりにでも連れ戻さなかった自分を責めるんです。

あの時にこう言っていれば
そもそも入社を反対すれば
もっともっと幼少期にこう育てていれば

何か違っていたら、自殺なんてしなかったんじゃないか。
そう思いながら、自分を責め続けながら、これからずっと生きていくんです。
毎日泣くんです。

兄が自殺した7日前。
私と旦那。
姉と彼氏。
そこに兄が来て、みんなでしゃぶしゃぶをしました。

その時兄は「仕事辞めたいんだよね~」と笑いながら話していました。
姉は「辞めても仕事してない自分に病んでくるから、次の仕事見つけてから辞めたら?」と言いました。
兄が自殺したあと姉は「なんで仕事やめなって言ってあげられなかったんだろう」と自分を責めて泣きました。

私は兄が行方不明になった時に「パチンコ屋かい?」とLINEしました。
既読になりました。
しつこく連絡しても嫌だろうと思ったし、既読になった事でなんとなく安心してしまい、兄が自分で連絡してくるのを待ちました。

その後誰が連絡しても兄の携帯の電源は切られていました。
私は、なんでもっとマシなメールを送らなかったんだろうと自分を責めて泣きました。
私が連絡した時は、兄はまだ携帯を見ていたのに。

兄を育ててきた両親の後悔は、兄弟の私には想像もできません。
でも後悔したってもう兄は戻ってこないんです。

死にたいと言った私は生き、言わなかった兄は生きるのを辞めてしまった

遺族が本当に辛いのはこれから先

世間的には労災が認定され、過労自殺というニュースが解決した。という認識にかわっていきます。
ご遺族の方はきっと、今までずっと忙しい毎日を送っていたと思います。
大変だったでしょう。辛かったでしょう。
でも忙しいって、ありがたいんですよね。

やる事があるって、気が紛れるし、自分を保つ材料になる。
自殺した本人のかわりに、何かをしてあげられているという実感もある。

葬式もそうだし、遺品の整理や、事務的な手続き。
人が一人死ぬって本当に忙しいんです。
でも、その忙しさに救われて、日々が過ぎていく。ただ日々が過ぎていく。

そして一段落してからが辛い日々の始まりです。

元通りの生活に戻ってから、
ニュースで取り上げられる事がなくなってから、
世間が自殺した人間の事を忘れかけてから。

そこからが本当に辛い日々の始まりです。
遺族の悲しみはここから始まるんです。

元通りの生活に戻ったのに、なんで兄だけがいないんだろう。
家族みんなで集まってるのに、なんで兄だけ来ないんだろう。
雨が降るたびに、大雨の中で死んでいった兄を思いだし泣く。
しゃぶしゃぶなんてもう、食べられなくなりました。

自分の限界は自分で決めて良い

電通は過去にも同じような過労が原因の自殺があったのにも関わらず、何も改善されていないしする気もないという事ですよね。

みんながみんな当たり前の様に残業をし、睡眠時間もろくに取れず働く。
それが当たり前のように過ごされたら
これを辛いと思う自分は弱い人間なのかとか、これを乗り越えられない自分はだめな人間なのかとか。

むしろ死にたいと思う自分の方がおかしいんじゃないかって、感覚が麻痺してくるんです。
普通がわからなくなる。
自分が普通じゃないんだと思えてくる。

そんな職場はおかしい。
労災として認定されたのなら、社内の労働環境を改善する事を義務として欲しい。

そして今辛い環境で耐えている人に伝えたい。
どうか自分の限界は自分で判断して欲しい。
周りがどんなに平気な顔をしていようが、自分が無理だと思うなら無理で良いんです。
自分の限界は自分で決めるんです。

自分の中の普通で判断していいんですよ。

子どもをどう育てたいか考える前に、自分の育ってきた環境を振り返ってみる

命の火は無常の風によって簡単に消される

自殺する7日前にしゃぶしゃぶをして、そのまま泊まって行った兄と、私は翌日にゲームをしました。
モンスターハンターというゲームです。
そのゲームで作りたい装備があるから、アイテム集めを手伝って欲しいと頼まれました。
同じ敵を何回も何回も倒して、ただアイテムを集める。
作業みたいなもんです。

自殺しようとしてる人間がそんな事はしませんよね。
少なくとも一緒にゲームをした1週間前には、自殺する気なんてなかったはずなんです。

まだやれる。
まだ頑張れる。
辛いことから目をそらして、なんとか自分を保とうと気晴らしにゲームをしていたのかも知れません。
それでも死んでしまうんです。

命という火が小さくなっている時は、ちょっと風が吹いただけで簡単に火が消えてしまうんです。
そんな時には、風の吹かない所へ避難してください。

自分が思っているよりもずっと、追い込まれている事に気付いてほしいと願います。
辛い事を乗り越えようと頑張るのも、辛い事から自分を守る為に逃げるのも、どちらも立派に戦う事だと思います。

あなたの周りにもきっと、風よけになってくれる人がいるはずです。

無理して笑わないで下さい。
平気なふりをしないで下さい。
辛いって言って、大声で泣いて下さい。

助けてくれる周りの人を信じてあげてください。合掌。

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自己紹介

川北ベッソン

川北ベッソン

心理学オタクの川北ベッソンはいつもママの味方。 ガサツな神経質。 マイペースで頑固。 日々の家事育児をこなす偉大なママに、敬意を込めて合掌を。                     ☆★☆イイネ!と思える記事があればSNS等でシェアして頂けると、跳ねて喜びます☆★☆ Twitter/Facebookページも、フォローボタンから是非お気軽に(^ω^)